「外貨建勘定に関する基本項目」及び「在外支店の本店通貨換算」をうけて、外国に設立した独立法人の販社や生産会社なら、どういうことになるのか、さらに親会社ではどうするのか、も併せて述べます。
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「在外子会社」というからには、外国に親会社がある、ということです。
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在外子会社といっても、実体として存在している本店をさす場合と、支店を合併した「会社」の場合があります。
まず、“在外本店”としては、外国の親会社から投資を受けていて、資本金が親会社から見て外貨建の投資勘定に当る、ということです。
子会社の資本金は、親会社が連結時に投資と相殺できなければなりません。
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在外子会社は現地国内支店、在外支店を併せて会社損益を出します。
子会社であっても独立した会社ですから、その財務諸表はここで完結します。
しかし、連結のために報告通貨換算して、親会社へ報告します。
このときに独特な問題が起きます。
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一方、親会社も自分の財務諸表を完結させていますが、それと子会社の財務諸表を併せて、連結財務諸表をつくります。
このときに、在外子会社があると、やはり独特な問題が出てきます。
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| 【2】 |
在外子会社の資本勘定と利益処分に関わる換算 |
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資本金は、投資を受けたときの発生時レートで親会社への報告通貨額を換算し、これを貫く必要があります。
利益処分で発生する剰余金(留保利益)も、社外流出する配当金・役員賞与も、剰余金の処分も、発生時レートで報告通貨額を換算しておきます。
自分のところの決算には関係しませんが、親会社の連結用に、資本勘定だけは報告通貨換算額を保持しておくのです。
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在外子会社として、現地国内支店・在外支店を併せた会社損益(製造原価明細書、P/L、B/S)は、当り前のことをすればいいのですが、丁度、在外支店が事業所合併のために報告通貨でも計算したように、在外子会社は会社連結のために、親会社報告通貨換算して、やはり2本立ての計算をします。
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報告通貨換算
在外子会社の場合は、在外支店の特例法に当る、
となっています。
何と、平成7年の改訂までは在外支店の場合の原則法に準じていました。改訂のポイントは、ここです。
換算の仕方は在外支店の場合と同じですが、次に述べるように、もうB/S貸借差を以てP/L補正するようなことはしません。
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報告通貨での損益計算
P/Lについては、恐らく、どちらか1本のレートで換算している筈だし、決算や利益処分に関わるレートが発生時レートでも、B/Sに引渡す当期未処分利益は差引計算結果ですから、「子会社P/Lはまっとうである」と扱います。
すると、B/Sでは、資産・負債は「決算時レート」換算だし、未処分利益はP/Lから引継いだものだし、未処分利益以外の資本勘定は発生時レート法で換算済だから、P/Lの損益を正とした以上、B/Sで貸借の狂いが出てきます。
この差は「為替換算調整勘定」に押しこめて解消します。
この為替換算調整勘定というのが、在外子会社の報告通貨換算、及び親会社での連結で出現する独特な勘定です。
これで、親会社通貨でP/L、B/Sができましたので、それを親会社へ送付します。
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親会社(¥)は、親会社単体のP/L、B/Sを出しています。
在外子会社(F)が円貨でP/L、B/Sを送ってきました。
ここで、連結精算表ベースで連結しますが、次の問題が出ます。
本支店合併で会社損益を出すとき、本支店取引が相殺されなければならないように、連結のときは、親子・子会社間取引が相殺されなければなりません。
換算用のレートは、親会社が、a$=bF=cM=・・・=z¥ となるようなレートを指示しますから、子会社間取引は、相殺されます。
ところが親会社は、初めから発生時に¥記帳ですから、親子間取引だけ合わないのです。
この解消は、下記のようにします。
| No. |
発生する問題 |
調整方法 |
| (1) |
資産/負債・資本勘定の突合で合わない分 |
(B/S) 「為替換算調整勘定」に押し込む。 |
| (2) |
費用/収益勘定の突合で合わない分 |
(P/L) 為替差損益に押し込む。 |
(1)について例示します。
| (親会社) |
| 子会社へ売掛金 |
(F10) ¥300 |
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(在外子会社) フランス 決算時レート:F1=¥25
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| 親会社から買掛金 |
(F10) ¥250 |
| (精算表上の)連結消去・振替仕訳 |
| 親会社から買掛金 |
(F10) ¥250 |
子会社へ売掛金 |
(F10) ¥300 |
| 為替換算調整勘定 |
¥50 |
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(2)について例示します。
| (親会社) |
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子会社へ売上 |
(F10) |
¥300 |
・・・(A) |
| − |
仕入 |
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¥P |
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| = |
(利益) |
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¥(300−P) |
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| (在外子会社) フランス 決算時レート:F1=¥25 |
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売上 |
(F11) |
¥S |
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| − |
親会社から仕入 |
(F10) |
¥250 |
・・・(B) |
| = |
(利益) |
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¥(S−250) |
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(利益) 計 = (S−P)+50
| (精算表上の)連結消去・振替仕訳 |
| 子会社へ売上 |
(F10) ¥300 |
・・・(A) |
親会社から仕入 |
(F10) ¥250 |
・・・(B) |
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為替差益 |
¥50 |
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※ 相対する(A)と(B)は相殺される。
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売上 |
¥S |
| − |
仕入 |
¥P |
| + |
差益 |
¥50 |
| = |
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¥(S−P)+50 |
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この親会社(¥)が、さらに外国の会社(例えば、£)から資本金50%超の投資を受けていたらどうなるでしょうか。
この場合、この親会社(¥)が外国の会社の「在外子会社」に当るだけのことで、その振舞の報告をすればいいのです。